雪に覆われた北国の森。まだ誰も踏み入れていない道
#TASK001 / WHY WE DESTROY

開拓の名を掲げて、
開拓していない。

北大 未来開拓倶楽部を、なぜ創造的破壊するのか。理由は、ひとつに尽きる。内側から、元老院になるから。

Boys, be ambitious.
Photo: Pexels

最初に、境界を示す。ここで言う「破壊」は、人を傷つけることでも、団体を攻撃することでもない。シュンペーターの創造的破壊、つまりより良い代替を示し、旧い仕組みの存在意義を更新させることである。そして、これから述べるのは、特定の個人への断定ではなく、組織の構造についての評価である(初期ノードの評価であり、事実の確認は 出典と未確認事項 に残す)。

一、元老院という病

理想から生まれた組織は、時間とともに、同じ病にかかる。創設期の熱をもった少数が、そのまま意思決定を独占し、後から来た者は意見は聞かれても、決める側には入れない。ローマの元老院が、共和政の守り手から、既得権の守り手へと変わったように。

開拓者が築いた砦は、やがて、新しい開拓者を締め出す壁になる。

問題は人の善悪ではない。設計である。交代の仕組み、異議の経路、意思決定の公開。これらを持たない組織は、善意のままで、内側から腐る。これは、宣言(真のデモクラシーを取り戻せ)が最初に指摘した型でもある。

二、リターンを前提としない互助会は、堕落する

互助会そのものは尊い。だが、貢献と受益が結びつかない互助会は、与える側を疲弊させ、受け取る側から主体性を奪う。見返りを問わない善意は、長くは続かない。続けば続くほど、だれかの持ち出しで成り立つ構造になり、何も生み出さないまま、支え手の力を消耗していく。

開拓とは、荒野に最初の一本の道を引くことである。価値を生み、それを循環させる。生んだ価値が、次の開拓者の元手になる。この循環が回らない場は、どれほど理念が美しくても、開拓の場ではない。互助は、リターンの設計とセットでなければ、続かない。

01 CONTRIBUTION誰が、何を、どれだけ出したか。公開で見える。
02 RETURN出した者が、何を得るか。設計されている。
03 CIRCULATION生んだ価値が、次の挑戦者の元手になる。

三、思想の単一化は、多様性を殺す

一人の強い思想は、創設期には推進力になる。だが、それが組織の唯一の色になった瞬間、異なる考えの者は、静かに去るか、黙る。残るのは、同じ答えを返す者だけだ。多様性とは、人数の多さではない。異論が、組織の中で生き延びられるかである。

民主主義の本質は、多数決ではなく、少数意見が消されないことにある。思想が一色になった組織は、外から見て活発でも、内側では、すでにフロンティアを失っている。

四、フロンティア精神の喪失

札幌農学校の「Boys, be ambitious」は、現状維持の標語ではない。まだ誰も行っていない場所へ行け、という命令である。開拓倶楽部を名乗るなら、問うべきは一つだけだ。いま、何を開拓しているのか。名前を守ることと、名前に見合う実践をすることは、別のことである。

名称は、実践によって、はじめて名乗る資格を得る。実践が止まったとき、名前は看板になる。看板を守るための組織は、もう開拓者の組織ではない。

私たちが、代わりに示すもの

札幌の街並みを望む、冬の朝

Be ambitious.
大志を抱け。

開拓精神は、取り戻せる。名前ではなく、実践で。

この街の、この大学の、先人が引いた道の、その先へ。

We took an oath to protect Democracy.
We therefore declare war on the rebel alliance.※ 宣戦布告の相手は、人ではなく「内側から固まった仕組み」である。手段は、より良い代替を示すことに限る。法令と境界条項(#task001)を守り、人・財産・名誉は傷つけない。