原理
シュンペーター:創造的破壊
資本主義の本質は、旧い構造を内側から壊し続け、新しい構造を作り続ける過程である。
人物と著作
ヨーゼフ・アロイス・シュンペーター(1883–1950)。オーストリア出身の経済学者で、後にハーバード大学で教えました。
| 年 | 著作 | 要点 |
|---|---|---|
| 1911 | 『経済発展の理論』 | 経済を動かすのは、均衡ではなく、起業家による「新結合」(イノベーション) |
| 1939 | 『景気循環論』 | イノベーションが波を生み、景気循環をもたらす |
| 1942 | 『資本主義・社会主義・民主主義』 | 第7章「創造的破壊の過程」。資本主義の本質を、産業の突然変異と規定 |
イノベーションの五類型
- 新しい財貨
- 新しい生産方法
- 新しい販路
- 新しい供給源
- 新しい組織
五つ目の「新しい組織」は、この団体の核心に直結します。
創造的破壊とは
産業上の突然変異——それは、絶えず内側から経済構造を革命し、絶えず旧いものを破壊し、絶えず新しいものを創造する——この創造的破壊の過程こそが、資本主義についての本質的な事実である。(『資本主義・社会主義・民主主義』第7章の趣旨)
- 破壊は、事故ではなく、内部から起きる過程。
- 独占的な利益は、一時的なもので、新しいイノベーションに侵食される。
- 価格競争より、新しい商品・技術・組織による競争が、既存の企業を揺さぶる。
その後
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1992 | アギヨンとハウィットが「創造的破壊による成長モデル」を発表(Econometrica) |
| 2025 | モキイア、アギヨン、ハウィットが、イノベーション駆動の成長の研究でノーベル経済学賞を受賞 |
先行者
「創造的破壊」という語は、ヴェルナー・ゾンバルトが先に用いたとされ、シュンペーターが広めました。
この団体への含意
- 破壊の主体は、外部の敵ではなく、新しい結合を持ち込む者。敵を作るより、新しい組織形態(P2P)を示すことが、シュンペーターの意味での破壊です(#task001:北大 未来開拓倶楽部を創造的破壊せよ)。
- 独占利益は一時的。既存の団体も、永続しない。
- 起業家は、少数の例外から始まる。0→1 は、集団の合意からは生まれにくい(0→1と1→100、そして再現性)。
創造的破壊は、記述的な理論です。破壊される側の人々の損失は、理論の外にあります。シュンペーター自身も、その社会的な痛みを認めていました。だから、この団体では破壊の手段に境界を置きます。
関連項目
Wikipedia ミラーで読む(wikipedia-is-dead.com)
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