物語と思想
宇宙の戦士:ハインラインと、論争の書
1959年の小説。強化服の歩兵、兵役と市民権、暴力と道徳。称賛と批判の両方を受け続ける作品を、設計思想から読む。
作品
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原題・著者 | Starship Troopers/ロバート・A・ハインライン(1959) |
| 受賞 | ヒューゴー賞 長編部門(1960) |
| 日本語版 | 『宇宙の戦士』(早川書房、矢野徹訳) |
| 映画 | 『スターシップ・トルーパーズ』(1997、ポール・ヴァーホーベン監督)。原作とは作風が大きく異なり、ファシズムの風刺として作られたと語られる |
あらすじ
青年ジョニー・リコは、「連邦軍」に志願し、機動歩兵の訓練を受けます。強化服を着て、軌道から降下し、異星の種族「バグ」との戦争に加わります。物語は、戦闘の描写と並行して、市民とは何か・暴力とは何かを論じる授業の場面(デュボア中佐の講義)を挟みます。
論点の地図
| 論点 | 内容 | この Wiki |
|---|---|---|
| 市民権と奉仕 | 参政権を、公共への奉仕を果たした者に限る社会 | 奉仕による市民権:貢献が、権利をつくるか |
| 暴力と道徳 | 「暴力は、決定的な仲裁者である」という議論 | 暴力と境界:「決定的な仲裁者」をどう扱うか |
| 集団のかたち | バグの集合知と、人間の個の集団 | ハイヴマインドと、P2P:集団の二つの型 |
| 日本への影響 | 強化服(パワードスーツ)の着想 | 強化服からモビルスーツへ:日本のSFへの系譜 |
読み方の二つの立場
- 肯定的:責任を負う者が、権利を持つ、という倫理の提示。規律・訓練・仲間意識の描写。
- 批判的:軍国主義の礼賛、市民権を限る社会の肯定、暴力の正当化。
著者の意図と、作品の効果は、別々に論じられてきました。ここでは、設計の題材として読み、思想の採否は、一つずつ決めます。
この団体は、合法で、人を傷つけない手段に限ります(#task001:北大 未来開拓倶楽部を創造的破壊せよ)。「戦士」という語は、規律・責任・仲間の比喩として使い、暴力を肯定するものではありません。
関連項目
Wikipedia ミラーで読む(wikipedia-is-dead.com)
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